インプラントが向かないのはどのような場合ですか?
【内藤院長】
患者さまによっては顎の骨の大きさや形、堅さが不向きな場合があります。
事前にさまざまな方法や観点から分析して、全身状態やバランスなど総合的に判断します。
無理をすると長持ちせず、よい結果が得られません。
事前の審査が大切なんですね。
どのような審査、診断を行うんですか?
【内藤院長】
当院では事前に必ずCTスキャンを撮って顎の骨や堅さ、神経の分析をします。
そうすることで、最終的に埋入する人工歯のベストポジションを正確に測定することができます。
もちろんお口の中全体、全身状態の診断もし、トータルのバランスを考えてから治療にあたります。
また「ワックスアップ」というお口の中の歯形をとって、インプラントを入れたあとの模型をつくったりもします。
模型はコンピューター上ですか?
それとも実物?
【内藤院長】
型取りをして実際の模型をつくります。
この模型で詳しく歯並びを調べて、そこからインプラント埋入後の歯並びを予想し、その方にインプラントが向いているか向いていないかなどを詳しく調べています。
インプラントを審美的にきれいにつくるためにも模型は必要ですね。
模型をつくるというのは初めて聞きました。
それは他の病院でもやっていることですか?
【内藤院長】
最近は他の病院でも増えつつあるようです。
でも私がこの模型をやり始めたのは1995年ぐらいですが、当時はCTをとったり、模型をつくったりするところはあまりなかったです。
カウンセリングも徹底なさっているようですね。
【内藤院長】
治療計画書を出して、プランを提案します。もちろん最終的には患者さんが決定するものです。
納得していただければサインをして頂戴し、治療開始となります。
インプラントがその方にとってどのようなメリットがあり、デメリットがあり、向いているのか向いていないのか、丁寧に正確にお伝えしています。
「インプラントは絶対」というような世間の評判に惑わされることのないよう、その方のお口の中の状況を正確にお伝えするべきだと思っています。
向かない方にはほかにどのような選択があるのかも説明します。
最初の審査から治療開始までどれくらいかかりますか?
【内藤院長】
歯のない方であれば、最短でも5、6回はかかります。
これから抜歯しなければいけない方や、インプラントよりも優先しなければならない処置のある方はさらに回数は増えますが、最短で進めるような場合でも5、6回はかかります。
それだけ慎重に審査をなさり、ご理解、ご納得をいただくということを心掛けていらっしゃるんですね。
【内藤院長】
そうですね。
そこのところを急いでしまうとなかなかいい結果が得られないのではないかと思います。